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【塗装トラブル】ゆず肌の原因と対策について解説!
「ゆず肌」という言葉を耳にしたことはありますか? 塗装した表面が、まるでゆずの皮のようにボコボコになってしまう現象のことです。このページでは、そんな塗装の仕上がりを左右する「ゆず肌」について、その原因と対策をより詳しく解説していきます。

ゆず肌とは?

ゆず肌とは、塗装面に現れる小さな凹凸のことです。その名の通り、ゆずの皮の表面のように見えることから「ゆず肌」と呼ばれています。
この凹凸は、単に見た目を損なうだけでなく、塗膜の機能性にも悪影響を及ぼす可能性があります。ゆず肌によって塗膜の表面積が増加することで、塗料の密着性が低下し、剥がれやすくなったり、ひび割れが発生しやすくなるといった問題が生じる可能性も懸念されます。
せっかく塗装したにもかかわらず、早期に劣化してしまうことは避けたいものです。
ゆず肌の原因を理解し、適切な対策を講じることで、美しいだけでなく、耐久性にも優れた塗膜を形成することが重要となります。
ゆず肌になる原因と対策
ゆず肌が発生する原因は、大きく分けて以下の3つの要素が考えられます。。
- 1. 塗装環境
- 2. 塗料
- 3. 塗装方法
それぞれについて原因と対策を詳しく解説していきます。
1.塗装環境
塗装は、周囲の環境に大きく影響されます。温度、湿度、風、そして塵や埃といった要素が、塗料の乾燥過程に影響を与え、ゆず肌の発生に繋がる可能性があります。
多くの塗料は、最適な塗装温度と湿度が設定されています。気温が高すぎたり、湿度が高すぎる環境下では、塗料の乾燥が速
くなりすぎてしまい、表面が均一に仕上がらず、ゆず肌になってしまうことがあります。逆に、気温が低すぎると、塗料の乾燥が遅くなり、これもまたゆず肌の原因となる可能性があります。
風が強い環境下で塗装を行うと、塗料がまだ乾かないうちに吹き飛ばされてしまい、塗膜の表面に凹凸が形成されることがあります。特に、スプレー塗装を行う際には、風の影響を受けやすいため注意が必要です。
塗装する場所に塵や埃が多いと、それらが塗料に付着し、乾燥後にゆず肌として現れてしまうことがあります。塗装を行う前には、周囲の環境を清潔に保ち、塵や埃をしっかりと除去することが重要です
2.塗料
使用する塗料の種類や品質、そしてその取り扱い方法も、ゆず肌の発生に大きく関わってきます。
塗料の粘度は、塗布のしやすさや仕上がりに大きく影響します。粘度が高すぎる塗料は、均一に塗布することが難しく、ゆず肌の原因となることがあります。一方、粘度が低すぎる塗料は、垂れやすくなったり、塗膜が薄くなってしまうため、これもまたゆず肌を引き起こす可能性があります。
塗料によっては、適切な粘度に調整するために、シンナーなどの溶剤で薄める必要があります。この希釈率を間違えると、塗料本来の性能が発揮されず、ゆず肌が発生しやすくなることがあります。塗料の希釈は、メーカーの指示に従って正確に行うことが重要です。
3.塗装方法
塗装方法、特にスプレー塗装を行う際の技術も、ゆず肌の発生に影響を与えます。
スプレーガンとの距離: スプレーガンと塗装面との距離は、塗料の塗布量や乾燥速度に影響します。距離が近すぎると、塗料が厚くつきすぎてゆず肌になりやすくなります。逆に、距離が遠すぎると、塗料が薄くムラになり、これもゆず肌の原因となることがあります。
またスプレーガンを動かす速度が速すぎると、塗料が均一に塗布されず、ゆず肌が発生しやすくなります。一定の速度で、スプレーガンを滑らかに動かすことが重要です。
その他、塗装の厚みも懸念すべき事項になります。一度に厚く塗料を塗布すると、塗膜内部の乾燥が不十分になり、ゆず肌が発生しやすくなります。薄く塗って、しっかりと乾燥させてから重ね塗りをすることで、ゆず肌を防ぐことができます。
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