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塗装独自塗料開発実績

耐候性塗装・耐候性コーティングで製品価値を最大化する富士合成の革新技術

富士合成は、長年にわたり培ってきたプラスチック成形と塗装技術のノウハウを活かし、お客様の製品に新たな価値を付与する高機能塗装ソリューションを提供しています。

特に、過酷な外部環境から製品を長期にわたり保護する耐候性塗装・耐候性コーティングは、当社の強みの一つです。本記事では、耐候性塗装・耐候性コーティングの重要性、富士合成の独自技術、お客様の製品に付加価値を提供する、当社の耐候性付加ソリューションを紹介します。

1. 耐候性塗装・耐候性コーティングとは?一般に用いられる意味を解説

耐候性塗装・耐候性コーティングとは、紫外線、風雨、温度変化といった厳しい外部環境から製品を保護するために施される特殊な塗膜技術です。プラスチック製品は、時間の経過や環境要因によって、変色、ひび割れ、表面の劣化といった問題が生じやすい特徴があります。

これらの劣化は、製品の美観を損なうだけでなく、機能性や耐久性にも大きな影響を与え、結果として製品寿命を縮めることになります。

一般に、耐候性塗装・耐候性コーティングが求められる主な目的は以下の通りです。

  • 製品の長期的な美観維持
    • 紫外線の影響による色褪せや黄変を防ぎ、新品同様の見た目を長期間保ちます。例えば、自動車の外装部品や屋外に設置される家電製品などでは、この美観維持が非常に重要です。
  • 機能性の保持と耐久性の向上
    • ひび割れや剥がれを防ぐことで、製品本来の機能が損なわれることを防ぎ、耐久性を飛躍的に向上させます。特に、屋外で使用される機器のカバーやセンサー部分など、直接的な環境影響を受ける部品では、その保護が不可欠です。
  • メンテナンスコストの削減とサステナビリティへの貢献
    • 製品寿命が延びることで、交換や修理の頻度が減り、長期的な運用コストを削減できます。これは、資源の節約にも繋がり、サステナブルな社会の実現にも貢献します。

プラスチック塗装は、単なる着色ではなく、製品の外観品質を向上させ、成形時に生じるウェルドラインやフローマーク、ヒケといった表面の欠点を塗膜で隠蔽し、滑らかで美しい下地を作り出す重要な技術です。

近年では、金属調やパール調といった意匠性を高めるだけでなく、製品の機能性を向上させる技術ニーズが非常に高まっています。例えば、耐摩耗性・耐擦傷性、遮光性、感触性(ソフトフィール塗装)、そして本記事のテーマである耐候性といった機能が求められています。

富士合成は、これらのニーズに応えるべく、お客様の製品に最適な耐候性塗装・耐候性コーティングのソリューションを提供しています。詳細については、富士合成の公式サイト(https://fujigousei.co.jp/)やプラスチック塗装に関するページ(https://fujigousei.co.jp/plastic-coating/)でもご確認いただけます。

2. 耐候性塗装・耐候性コーティングに対する富士合成のアプローチ・強みとは?

富士合成は、耐候性塗装・耐候性コーティングにおいて、以下の独自のアプローチと強みを持っています。

お客様の製品価値を最大化するために、当社は単なる塗装業者ではなく、プラスチック製品のトータルコーディネーターとして、企画のご提案から金型製作、成形、塗装、印刷、加工、組み立て、そして検査まで、すべての工程をワンストップで提供する体制を整えています。

この一貫体制により、お客様は複数の協力会社とやり取りする手間を省き、効率的な品質管理を実現できます。

業界トップクラスの「アルティメットコートγ(ガンマ)」による圧倒的な耐候性

当社の最大の強みは、塗料メーカーと共同開発した特殊なハードコート剤**「アルティメットコート」シリーズ**、特に**「アルティメットコートγ(ガンマ)」**です。アルティメットコートγは、屋外で長期間プラスチックを保護することに特化したハードコート剤であり、その耐候性能は業界トップクラスを誇ります。

  • 卓越した耐候性: スーパーキセノン試験(BP63℃、噴霧あり)において、4000時間をクリアする結果を出しています。これは、他社製品が一般的に1750時間未満であるのと比較して、約2.3倍以上の高い耐候性を示しており、長期安全性と美観維持のニーズに確実に応えます。
  • 優れた耐湿性: 過酷な環境とされる85℃/85%の湿度環境下での耐湿性試験においても、1000時間をクリアしています。他社製品の約250時間と比較しても、約4倍の耐久性を誇り、湿度の高い環境下でも製品の品質を保ちます。
  • 高い撥水性: 水接触角が106°と高く、優れた撥水性能を示します。これにより、水滴が付着しにくく、汚れや水垢の発生を抑制し、美観を長く保つことができます。

これらの優れた特性により、アルティメットコートγは、自動車のヘッドライトカバー、ミリ波レーダー/LiDARカバー、車載バックモニターカメラレンズ、防犯カメラカバー、屋外照明用カバーなど、屋外で高い耐久性と美観維持が求められる幅広い用途に最適です。

お客様のニーズに合わせた「トータルコーディネート」とは?

富士合成は、お客様からご相談をいただく際、求められる機能性、コスト、リードタイムの観点から、最適な塗装ソリューションをグレード別で提案します。これは、お客様の具体的な要望に合わせて、最適な塗料と塗装技術を組み合わせる「トータルコーディネート」の考え方に基づいています。

例えば、耐候性に特化したご提案であれば、アルティメットコートγが最上級グレードとして適用されますが、求められる耐候性のレベル(例:2000時間、1000時間など)に応じて、塗料単価を抑えた提案も可能です。硬度や耐擦傷性についても同様に、アルティメットコートα(高硬度:6H以上)やアルティメットコートβ(高耐擦傷性:10,000往復キズ無し)など、お客様の製品に最も必要な性能にフォーカスしたご提案を行います。

当社は塗料メーカー様と共同で20年近い歴史を持つ塗料開発も行っており、表面に傷がつきにくい塗料や、金属やガラスのような仕上がりになる塗料など、数多くの実績を上げています。有機塗料(優れた仕上がり、耐久性、柔軟性、防水防塵性)と無機塗料(優れた耐候性、耐熱性、防汚性、高耐久性)のそれぞれの特徴を活かした組み合わせを提案することで、お客様が求める機能性を高次元で実現できます。

また、富士合成は、長尺品への塗装にも対応できる国内トップクラスの塗装設備を有しています。長さ300m級(最長330m)のスピンドル塗装ラインを複数備え、塗装中に埃やゴミが付着しないクリーンな環境を徹底管理しており、高品質な塗装を実現しています。試作案件(月産1,000個程度)から量産(月産10万個程度)まで対応可能であり、最大径約400mm、最長約1500mmまでの製品サイズに対応できます。

3. 耐候性塗装・耐候性コーティングにおける富士合成サービスの事例紹介

富士合成の耐候性塗装・耐候性コーティングを含む高機能塗装は、様々な業界の製品に採用されています。ここでは、当社のアルティメットコートについて想定される製品ニーズについて具体的にご紹介します。

アルティメットコートの採用事例

アルティメットコートは、その高い機能性(硬さ、傷防止、柔軟性、屋外向け)を活かし、多岐にわたる製品の表面保護に採用実績があります。

1.スマートグラスへのアルティメットコート塗装

PC樹脂製のスマートグラスに、反射防止蒸着と耐摩耗性を付加する塗装を実施しました。高い透明性を維持しつつ、傷がつきにくい、また映り込みを抑えた点が評価されました。これは、高い耐候性と美観維持が求められる製品において、当社の技術が貢献できる一例です。

2.通信機器リアカバーへのアルティメットコート塗装

PC樹脂製の通信機器リアカバーに対し、高い耐擦傷性と求める色味の実現を目指した塗装を行いました。試作段階からお客様の要望スペックを満たすべく複数回の試作と修正を繰り返し、最終的に今までにない意匠性と高透明度による色味の再現が可能となり、汚れの付着しにくさ、拭き取りやすさも兼ね備えた製品を実現しました。これにより、日常的に手で触れる機会の多い製品の耐久性と美観が向上しました。

3.スマートフォン保護フィルム、筐体背面パネル

当社のハードコート製品「Acier(アシエ)」がスマートフォン保護フィルムや筐体背面パネルに採用されています。Acierは、スチールウール1kg荷重で10,000往復してもキズがつかない優れた耐擦傷性を有しており、スマートフォンという常に外部からの影響を受ける製品の保護に貢献しています。

4.車載部品への採用

自動車のスマートキーパネルやメーターパネル表面、EPSON MOVERIOのレンズ、SHARP AQUOS CRYSTALの画面前面板など、多様な車載部品や精密機器にも「Acier」が採用されています。これらの製品は、高い耐久性だけでなく、機能性と美観も同時に求められるため、当社の高機能塗装がそのニーズに応えています。

5.屋外使用製品への展開

アルティメットコートγは、特に屋外で使用される製品に最適であり、自動車のヘッドライトカバー、ミリ波レーダー/LiDARカバー、車載バックモニターカメラレンズ、防犯カメラカバー、船舶用照明カバー、屋外照明用カバーなど、長期の耐候性が求められる用途で活用されています。

4. 耐候性塗装・耐候性コーティングにおける競合企業との違い

富士合成が提供する耐候性塗装・耐候性コーティングの分野において、当社が競合企業と一線を画す点は、その圧倒的な性能と総合的なソリューション提供能力にあります。

圧倒的な耐候性性能

最大の差別化要因は、当社のアルティメットコートγが持つ群を抜く耐候性です。

  • スーパーキセノン試験において、アルティメットコートγは4000時間という非常に優れた結果をクリアしています。これは、一般的な他社製品が1750時間未満であるのと比較し、2倍以上の長期間にわたる耐候性を実現しています。この数値は、屋外での長期使用に耐えうる製品、例えば自動車のヘッドライトカバーや屋外照明カバーなどに求められる高い安全性と美観維持のニーズに、富士合成が確実に、そして優位に応えられる証拠です。
  • また、過酷な85℃/85%の湿度環境下での耐湿性試験においても、当社は1000時間をクリアするのに対し、他社製品の多くは約250時間程度しか持ちません。この耐湿性の差も、湿潤環境下での製品の信頼性と寿命に大きく貢献します。

総合的な高機能性の両立

競合製品が耐候性、硬度、耐擦傷性といった機能のいずれか一つに特化していることが多いのに対し、富士合成のアルティメットコートは、複数の高機能性を高レベルで両立させています。

  • アルティメットコートαは、鉛筆硬度で6H以上という非常に高い硬度を誇り、表面の傷つきにくさを実現します。
  • アルティメットコートβは、スチールウール1kg荷重で10,000往復しても傷がつかない、卓越した耐擦傷性を持っています。
  • そして、いずれのアルティメットコートも水接触角が105°~108°と非常に高く、優れた撥水性を有しています。これにより、汚れの付着を抑制し、清掃性を向上させます。

これらの複合的な機能性は、お客様の製品が直面する多様な環境課題に対し、より包括的な保護を提供できるという点で、競合他社との大きな差別化要因となります。

幅広い素材適応性と環境配慮型製品の開発

富士合成は、アルティメットコートがPMMA、PETフィルム、透明PIフィルムなど多様な基材に対応できるだけでなく、VMCにおいては、従来のメッキでは対応できなかったゴム素材、天然素材(木材)、フィルム、繊維製品など、より幅広い素材への塗装が可能です。これにより、お客様の製品設計の自由度を大きく広げます。

プラスチック製品開発のワンストップソリューション

富士合成の最大の特徴は、金型設計・製作、プラスチック成形、塗装、印刷、加工、組み立て、品質検査まで、製品開発の全工程を自社で一貫して手掛けるワンストップ体制です。これにより、お客様は複数のサプライヤーとやり取りする手間や時間、コストを大幅に削減でき、効率的で品質の高い製品開発を実現できます。

多くの競合企業が塗装のみ、あるいは成形のみといった部分的なサービス提供にとどまる中、富士合成は製品全体の品質とコスト、リードタイムを最適化するトータルコーディネートを可能にしています。

富士合成は、単に塗料を塗るだけでなく、お客様の製品が市場で成功するための最適なソリューションを、高機能な技術力と一貫した生産体制で提供することで、他社にはない付加価値を創造します。お客様の製品に最高の耐候性塗装・耐候性コーティングを施し、市場での競争力を最大限に引き出すために、ぜひ富士合成にご相談ください。