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耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティングで製品価値を最大化する富士合成の革新技術

富士合成は、長年にわたり培ってきたプラスチック成形と塗装技術のノウハウを活かし、お客様の製品に新たな価値を付与する高機能塗装ソリューションを提供しています。

本ページでは表面保護技術を追求し、耐久性と美観を両立させることに成功した革新的な耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティング技術についてご紹介いたします。

1. 耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティングとは?一般に用いられる意味を解説

耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティングは、製品の表面に傷や摩耗を防ぐための特殊な塗膜を施す技術です。これにより、製品は長期間にわたってその耐久性を維持し、美しい外観を保つことを可能にします。特に、日常的に繰り返し使用される製品や外部との接触が多い部品において、この技術の重要性は極めて高いです。

プラスチック製品の表面には、成形時にウェルドライン、フローマーク、ヒケといった製造上の欠点が発生することがありますが、耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティングを施すことで、これらの表面欠点を隠蔽し、滑らかで均一な下地を作り出すことができます。単なる保護機能だけでなく、光沢感を調整したり、メタリックやパールのような特殊な質感を与えたりするなど、製品に多彩な意匠性を付与することも可能です。これにより、素材の制約を超えたデザイン性を実現し、製品の付加価値を最大限に引き出します。プラスチック塗装の基本については、当社のプラスチック塗装に関するページで詳しく解説しています。[参照:https://fujigousei.co.jp/plastic-coating/]するページ(https://fujigousei.co.jp/plastic-coating/)でもご確認いただけます。

2. 耐候性塗装・耐候性コーティングに対する富士合成のアプローチ・強みとは?

富士合成は、長年にわたりプラスチック塗装の分野で培った豊富な経験と、塗料メーカーとの約20年にわたる共同開発を通じて、お客様の多様なニーズに応える高機能な耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティング技術を提供しています。 当社の最大の強みは、お客様が求める機能性、コスト、リードタイムといった観点から最適な塗装ソリューションをトータルでコーディネートできる点にあります。

特に耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティングにおいては、「アルティメットコート」という特殊なハードコート剤シリーズを開発・提供しています。 アルティメットコートには主に三つのグレードがあります。

  1. アルティメットコートα
  2. 有機・無機ハイブリッド型のUV硬化型ハードコート剤です。 その最大の特徴は、鉛筆硬度6H以上という非常に高い硬度と、スチールウール#0000を1kg荷重で100往復摩擦しても傷がつかない優れた耐擦傷性を両立している点にあります。 水接触角も105°と高く、優れた撥水性も兼ね備えています。
  3. アルティメットコートβ
  4. 有機系のUV硬化型ハードコート剤です。 その最も特筆すべき特徴は、極めて卓越した耐擦傷性にあります。 スチールウール#0000を1kgの荷重で10,000往復摩擦しても傷がつかないという、驚異的な性能を発揮します。 これは、一般的なハードコート剤や当社のアルティメットコートαが100往復で傷なしと評価されるのと比較して、群を抜く耐擦傷性と言えます。 この圧倒的な性能により、製品は日常的な使用や接触、さらには過酷な環境下での摩耗から長期間にわたり強固に保護され、その美しい外観と機能性を維持し続けることが可能です。 アルティメットコートβの鉛筆硬度は4H~5Hですが、特に高い耐擦傷性が求められる製品に最適なソリューションを提供します。 高い撥水性(水接触角105°)も有しています。 さらに高耐擦傷性ハードコート剤「Preveil N11PG」(アルティメットコートβに相当)では、30,000回の擦傷性試験で傷がつかない性能も実現しています。
  5. アルティメットコートγ
  6. 屋外で長期間プラスチックを保護するために開発されたハードコート剤です。 スーパーキセノン試験で4000時間をクリアする極めて高い耐候性と、85℃95%RHの過酷な湿度環境で1000時間をクリアする優れた耐湿性を両立しながら、水接触角106°の高い撥水性を実現しています。 屋外での使用や長期的な耐久性が求められる製品に最適なソリューションを提供します。

これらのアルティメットコートシリーズに加え、富士合成は環境に配慮した植物由来のバイオマスハードコート剤「Preveil B02PA」や、抗菌材料を添加したハードコート剤、無溶剤ハードコート剤など、新たな機能性を持つ塗料の開発も積極的に進めています。お客様の具体的な要望に合わせて、有機塗料と無機塗料の配合を最適化し、品質(Quality)、コスト(Cost)、納期(Delivery)の面で優れた耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティングを提案しています。

お客様のニーズに合わせた「トータルコーディネート」とは?

富士合成は、お客様からご相談をいただく際、求められる機能性、コスト、リードタイムの観点から、最適な塗装ソリューションをグレード別で提案します。これは、お客様の具体的な要望に合わせて、最適な塗料と塗装技術を組み合わせる「トータルコーディネート」の考え方に基づいています。

例えば、耐候性に特化したご提案であれば、アルティメットコートγが最上級グレードとして適用されますが、求められる耐候性のレベル(例:2000時間、1000時間など)に応じて、塗料単価を抑えた提案も可能です。硬度や耐擦傷性についても同様に、アルティメットコートα(高硬度:6H以上)やアルティメットコートβ(高耐擦傷性:10,000往復キズ無し)など、お客様の製品に最も必要な性能にフォーカスしたご提案を行います。

当社は塗料メーカー様と共同で20年近い歴史を持つ塗料開発も行っており、表面に傷がつきにくい塗料や、金属やガラスのような仕上がりになる塗料など、数多くの実績を上げています。有機塗料(優れた仕上がり、耐久性、柔軟性、防水防塵性)と無機塗料(優れた耐候性、耐熱性、防汚性、高耐久性)のそれぞれの特徴を活かした組み合わせを提案することで、お客様が求める機能性を高次元で実現できます。

また、富士合成は、長尺品への塗装にも対応できる国内トップクラスの塗装設備を有しています。長さ300m級(最長330m)のスピンドル塗装ラインを複数備え、塗装中に埃やゴミが付着しないクリーンな環境を徹底管理しており、高品質な塗装を実現しています。試作案件(月産1,000個程度)から量産(月産10万個程度)まで対応可能であり、最大径約400mm、最長約1500mmまでの製品サイズに対応できます。

3. 耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティングにおける当社サービスの事例紹介

富士合成の耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティングは、スマートフォン、ウェアラブル端末、自動車部品など、多岐にわたる製品の表面保護に採用実績があります。 具体的な事例をいくつか紹介します。

1.スマートグラスへのアルティメットコート塗装

PC樹脂製のスマートグラスに、反射防止蒸着と耐摩耗性を付加する塗装を実施しました。高い透明性を維持しつつ、傷がつきにくい、また映り込みを抑えた点が評価されました。これは、高い耐候性と美観維持が求められる製品において、当社の技術が貢献できる一例です。

2.通信機器リアカバーへのアルティメットコート塗装

PC樹脂製の通信機器リアカバーに対し、高い耐擦傷性と求める色味の実現を目指した塗装を行いました。試作段階からお客様の要望スペックを満たすべく複数回の試作と修正を繰り返し、最終的に今までにない意匠性と高透明度による色味の再現が可能となり、汚れの付着しにくさ、拭き取りやすさも兼ね備えた製品を実現しました。これにより、日常的に手で触れる機会の多い製品の耐久性と美観が向上しました。

3.ゴミキャッチャーへのアルティメットコート塗装

塩化ビニル製の家庭用品であるゴミキャッチャーにも耐摩耗性付加塗装としてアルティメットコートが採用されています。

その他、アルティメットコートαは、センサーカバーやスマートフォンの保護フィルム、スマートキーパネル、メーターパネルなど、幅広い製品に採用されています。 これらの事例は、当社の耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティング技術が、お客様の製品に高い付加価値と優れた機能性をもたらすことを明確に示しています。

4. 耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティングにおける競合企業との違い

富士合成の耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティングは、競合企業と比較して明確な優位性を持っています。 特に、お客様の要望に応じてカスタマイズされた塗料開発と、一貫した生産体制によるトータルコーディネート能力が当社の大きな強みです。

性能面での優位性

硬度: 当社のアルティメットコートαは、鉛筆硬度6H以上を実現しており、一般的な他社のハードコート剤が4H程度であるのと比較して、より高い硬度を提供しています。

耐擦傷性: アルティメットコートβは、スチールウール1kg荷重で10,000往復摩擦しても傷がつかないという、他社製品や一般的なハードコート剤が100往復で傷なしと評価される中で、群を抜く耐擦傷性を誇っています。 これは、製品の寿命を大幅に延ばし、美観を維持する上で決定的な差となります。さらに、Preveil N11PG(アルティメットコートβに相当)では、30,000回の擦傷性試験で傷がつかない卓越した性能も実現しています。

耐候性: 屋外用ハードコート剤であるアルティメットコートγ(PROTEGER UVR4000)は、スーパーキセノン試験で4000時間をクリアし、他社製品の平均的な1750時間を大きく上回る耐候性を実現しています。

耐湿性: アルティメットコートγは、85℃95%RHの過酷な耐湿性試験でも1000時間をクリアしており、競合製品の約250時間と比較して圧倒的な耐久性を示しています。 これにより、自動車のヘッドライトカバーや屋外照明カバーなど、長期的な耐久性が求められる用途に最適です。

開発体制と一貫生産: 富士合成は、塗料メーカーと約20年にわたる共同開発の歴史を持ち、表面に傷がつきにくい塗料や、金属・ガラスのような仕上がりを実現する塗料など、数多くの実績を上げています。 プラスチック成形メーカーが塗料開発にまで取り組む事例はほとんどなく、この独自のアプローチにより、多様化・高機能化するお客様の塗装ニーズに幅広く対応できると自負しています。 さらに、企画提案から金型設計・製作、成形、塗装・印刷、加工・組み立て、品質検査まで、プラスチック製品に関する全ての工程をワンストップで提供する体制を整えています。 お客様は複数の協力会社とやり取りする手間を省き、効率的な品質管理とスムーズな製品開発が可能になります。

これらの要素が組み合わさることで、富士合成は単なる塗装サービス提供者ではなく、お客様の製品価値を最大化するための総合的な耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティングソリューションパートナーとして、競合との差別化を図っています。富士合成のウェブサイトはこちらです。[参照:https://fujigousei.co.jp/]

富士合成は、お客様の製品に最適な耐擦傷性塗装・耐擦傷性コーティングソリューションを提供することで、製品価値の向上と市場競争力の強化に貢献します。プラスチック製品の塗装に関するご相談は、ぜひ当社までお問い合わせください。